69FL-アーリーショベル・ヘッド。。。修理。。。!!
昨年、フレーム亀裂が発見され応急で走行しておりましたが
その原因を追究していきます。。。
これは、エンジンの Vibration(振動)による物だと思われます
そこで、エンジンを検証していきます。。。
まずは、圧縮を測ります
結果Fr 12.0kg/㎠ Rr14.0kg/㎠と前後の差が2kg/㎠もあり
バランスが悪すぎで圧縮も高過ぎます
元々がボア上げないでストローク量を限界まで上げて
排気量UPしているのでピストンハイトもギリギリです
カーボンが溜まると圧縮も上がります
前後のカーボンの量もバラツキがありますので当然誤差があるのでしょう。。。
よって高圧縮と前後のバランスの悪さでBAD Vibrationにより50年近く経つフレームには
耐えられなかったかと思われます。。。
ストローク量を上げれば上げるほど振動が激しくなるリスクはあるのですが
1969年式のクランクケースをボアUPしてケースの耐久性を無くす方が
リスクが高いのでストローク量を選択したのでしょう
(純正クランクケースをボーリングしてUPによるヒビ割れ破損が過去数台ありました)
と言う事でエンジン分解。。。
圧縮を10.0kg位まで下げる目標に致します
そこで、ハイコンプピストンが入っているため
ローコンプにして圧縮を下げようと思いましたが
このストローク用のローコンプピストンはリリースされていません。。。
ピストンTOPを削って低くする???
でも少量しか削れないので圧縮も少量しか下がらない???
ガスケットを厚くする???
4MINならガスケットの厚みでかなり変わりますがHDではさほど変わらない???
いろいろ考えた結果ストロークを変更するしか無い。。。
と言う事は全バラ。。。。。。
その結果!!
クランクケースを外すと昨年発見した部分とは違う
エンジンマウント部(フレーム)が亀裂入ってました。。。
これは神のお告げ!!
ケース外さなければ気付かなかったでしょう。。。
やる事決まれば分解・洗浄・組付けと着々と進めます。。。
ケースからフライホイールを取り外し。。。
一応フライホイールを分解する前に測定してみると芯の狂いが出ていて
これも悪い振動の原因の一つかと思われます。。。
4-3/4ストロークから一ランク下の4-5/8に変更してストローク量を減らします。。。
偶々このフライホイールをコレクションしていたので
すぐにスプロケットシャフト&ピニオンシャフト&クランクピンを組換えして行きたい所ですが
年式などでピンの形状の違いで合わない可能性があります。。。
所がミラクルでドンピシャで
この時の為にコレクションしていたかのようです!!
各部組換えスラストW/s等交換。。。。
クランクピンにベアリングを組込みコンロットを入れてみると
STDのベアリングなのに少しキツイ気がします。。。
気になったらやるしかない。。。
ラッピングTOOLで少しずつスムーズに回るまでラッピングします。。。
これが意外と時間が掛かる作業ですがここは重要なので見過ごすわけには行けません
そして、
組付て芯出し狂いとり。。。
芯出しOK
今回のメインメニュー(クランク)終了!!
続きましては、
なるべく圧縮を下げたいのでピストンTOPを少々削ってハイトを下げます。。。
そして、
シリンダーヘットのカーボン取。。。
せっかくなのでピストンコート&マイクロスリック施工します。。。
ブラストで下地作ってコーティング準備。。。
序でにバルブもマイクロスリック施工して完了!!
そして、、
クランクケースにフライホイール組込みますが
その前にカムB/g等交換。。。。
各面をオイルストーンで仕上げて組付。。。
クランケースとフライホイール組付け。。。
オイルポンプ・カムギヤなど組付て腰下終了!!
次週つづく。。。